民法では相続財産を、相続開始時(死亡時)に被相続人(死亡した人)に帰属していたものと定めています。これはプラスの財産もマイナスの財産もあり、そのどちらも相続することになります。
プラス財産の例:不動産、現金、預貯金、有価証券、各種権利や動産など
マイナス財産の例:借金、未払いの税金や債務など
なお、被相続人の一身に専属したものは、相続財産から除かれる。例えば、資格、生活保護受給権など。
なので、住宅ローン=借金ですから、当然、相続財産に含まれて、自宅=不動産とともに相続財産になります。
お亡くなりになる大半の方は、ご年齢的に住宅ローンの完済まで至っている方が多いので、単純に自宅を相続して終わることが多いですが、ストレス社会の今、住宅ローン返済中に志半ばながら、お亡くなりになることもあります。
住宅ローンを借りた場合、多くの方が“団体信用生命保険”に加入しております。イメージとしては、この保険金で住宅ローンを返済し借金がなくなるという感じですが、きちんと考えてみると、どのような扱いになるのか疑問になります。
団体信用生命保険は、銀行が保険料も払い、銀行が保険金受取人ですから、相続財産には入りません。(ただ保険の対象者が借りている人というだけ)
死亡した=保険金が支払われる=住宅ローンがなくなる、という図式ですので、住宅ローンは相続財産に入ってこないのかもしれませんね。(確かな知識ではなく推察です)
こういう曖昧な言い方ではダメなのでしょうが、結果、何とかなって、深く考えなくて大丈夫ということでしょう。もし、住宅ローンが相続財産で保険が相続財産ではないというケースでも財産評価が減るだけで問題なし、住宅ローンも保険も相続財産であっても差し引きゼロで問題なしで、どう転んでも問題なさそうです。
住宅ローン返済中の方がなくなっても、既に完済している人がなくなっても、形として、借金無しの自宅を相続ということになり、自宅は小規模宅地の特例などで評価が低くなることから、何億という自宅かその他の資産をお持ちでなければ相続税はなさそうです。
さて、ここまでは一般的なところでしたが、被相続人(亡くなった人)が住宅ローンの連帯保証人になっているというケースもあり、これもそんなに多くはないでしょうが、十分ありえることです。
この連帯保証人の地位も“法定相続分”で相続します。例えば、被相続人が2,000万円の保証をしていた場合、配偶者1,000万円、子供1,000万円の保証が引き継がれます。
子供が二人いて、その一人の住宅ローンを連帯保証していた。そこで相続が発生した場合、その連帯保証は法定相続により引き継がれます。そうすると兄弟姉妹間での連帯保証ということになります。また、自分が自分に連帯保証するということにもなります。
この場合、兄弟姉妹間での連帯保証と相続の遺産分割の問題がこじれてしまいそうですね。もう一人の子供(相続人)が相続放棄するなら何ともないですが、何かしらの相続をするなら、連帯保証の分だけを外すことは出来ずに、引き継ぐしかありません。いくら兄弟姉妹間で連帯保証からは外れていいよという話し合いが出来ても、債権者である銀行がダメと言ったら、認められません。
こういうケースで銀行がどこまで融通してくれるのかは体験したことがないので何とも言えませんが、銀行の良識を信じるしかないです。やはり、相続に関してだけではなく、連帯保証人というものは避けた方が良さそうです。
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