経済危機対策による住宅税制・融資制度(09.06.02)
経済危機対策を進めるための税法改正案および平成21年度補正予算案が国会に提出されたことをうけ、国土交通省・住宅局より「経済危機対策による住宅税制・融資制度拡充の概要」が出されました。
正式決定する前ではありますが、まず確実に成立すると見越してのものでしょう。もし、突然、国会が解散して不成立になってしまったらどうなるのでしょうか。
ま、そのへんは置いておいて、拡充される住宅税制と融資制度の概略をご紹介させて頂きます。
1.贈与税非課税措置
平成21年1月1日に遡り、平成22年12月31日までの間、20歳以上の方が直系尊属(父母、祖父母など)から住宅取得等に充てるための金銭贈与を受けた場合には、当該期間を通して500万円までの贈与が非課税とされます。
さらに贈与税の基礎控除110万円もしくは相続時の精算課税と併用できるため、贈与税の基礎控除を加えた場合は合計610万円、相続時精算課税を利用した場合は合計4,000万円までは非課税となります。
直系尊属とは、実の親もしくは祖父母です。配偶者の親や祖父母からの贈与の場合は対象外となります。この場合は配偶者との共有などで対応することになります。
2.フラット35の拡充
フラット35(買い取り型)において建設費・購入費の100%まで利用できるようになります。さらに融資の対象となる諸費用の項目も増やしたため、今まで以上に自己資金が少なくても購入しやすくなります。
また、優良住宅に対する金利優遇を現在の10年から20年に期間を延長します。
その他、詳細は概要書にてご確認下さい。
この経済危機対策(補正予算)は、野党や評論家の方などから、ばらまき、無駄遣い、天下り役員の焼け太りなどと批判されております。この住宅税制・融資制度拡充についても一部が批判の対象となっております。
まず、優良住宅に対する金利優遇の拡充ですが、これはどなたにも異論はないと思います。贈与税の非課税措置も、つぎはぎの相続税・贈与税制や根本的な贈与に対しての問題はありますが、負担が増えるものではありませんので、ま、いいでしょう。
問題とされているのは、フラット35の融資対象額拡大です。原則的には自己資金が少ないのと、返済力は比例します。返済力が弱い人に貸し込むというのは、まさにサブプライムローンと同じ。また、公庫時代のゆとりローン問題と手法は違えど、根本は同じ。過去や海外で問題となったことと同じことを、また懲りもせずにやろうとしていることに、批判が集中しています。
ただし、批判はあっても、国土交通省が発表するくらいですから、まず確実に実行される。ここからは、現場で携わる不動産,住宅業界が、売っちゃえばいいやと甘い言葉で推進するのか、この方には危険だなと感じたときに止められるか、意識や姿勢次第で、問題の大きさが変わってくる。
氾濫していると言っていいほど情報が多く、FPなどのアドバイザーが認知されてきたことから、ゆとりローン問題ほどにはならないと思うが、ちょっと危なさも感じる。
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