8月1日に国税庁から路線価が発表されました。内容は、最近の土地指標と同じく、利便性の良い都市や人気のある地域では上昇、しかし、地方や郊外では下落しているところも見られるという“二極化、都心集中”というものです。
都心部のビルやオフィスが中心の地域の地価は置いて、住宅地の地価について、関連性や今後の見通しについて、思ったままに書き留めてみます。
現在、日本の人口の半分以上は三大都市圏で暮らしています。人口も世帯も多ければ、住宅の戸数も面積も必要になり、その結果、賃貸需要もあり、マンションも売れ、土地や一戸建ても購入されます。
そうすると、賃貸物件が新築されたり、不動産投資物件の市場も活況になります。マンションや一戸建てが増えれば、分譲会社はどんどん供給しようとし、仕入れを強化、その分、仕入れ価格が上昇して地価も押し上げます。
ここ近年では、分譲会社が仕入れる価格が一般市場価格を上回るという逆転現象もあった。そして、一般の土地購入者も、上昇した地価で購入したり、同じ予算であれば、通勤時間を増やして奥へと入り購入。このような流れで都心の地価上昇が郊外に波及していきました。
また、購入者の意識が“資産”から“利用”へと比重が移っていったため、マンションの特徴である“時間を買う”という発想から都心のマンションは大幅な値上がりにも繋がった。
利用という観点は、一戸建てや土地の購入するケースでも見受けられ、通勤や通学先からの距離や駅からの距離などを重視、この利便性に適う地域では地価上昇に繋がっている。
新築→中古、都心→郊外、駅近→駅遠へも、価格対比で影響があります。新築と中古でこの金額差なら中古でもいいかな、郊外までくれば手が出るかな、駅から離れるとこんなに安くなるのか、などなどの心理で価格が上に押し上げられる。
しかし、これには逆もあって、中古、郊外、駅遠に下へと引っ張られることもあります。この両者のバランスと様々な社会要因によって、不動産市場は形成されます。
不動産市場を、理論や数値、経済的な分析などから、私には理解できない難しい話もあると思いますが、私は購入者の心理が一番根幹で大きく作用していると考えます。いわゆる肌感覚ですね。
最近の現場で感じ取れるのは、購入希望者側に余裕がなくなり、もうこれ以上先には行けません、資金としても立地としても限界です、というもので、この心理から見ると、地価の上昇もここがピークかなと感じます。
今後、地価の上昇が頂点を突いた後、どのような動きを示すのか、しばらく平行線、もしくは、下落に転じるのかは分かりません。
購入力というもので見てみると、住宅ローン金利の上昇、原油高による物価の上昇が購入力を落とし、これを補うだけの所得上昇がなければ、地価上昇の足を引っ張る、または、地価下落へと流れるのでは。
今回の地価上昇は、バブル期と違って、総じて上昇したということではなく、また、価格上昇のキャピタルゲインを狙った投機でもないことから、バブル崩壊時のように、全てが激しく下がるということではなく、購入価値と利用価値のバランスで適正になるだけ。
利用価値が維持されたり、新しく追加されれば、平行線や上昇したりすることもあるでしょうし、利用し続ければ、地価が動いても生活には大きく関係ない。
これから不動産を購入しようとする方は、自分たちにとっても、世間一般から見ても利用価値がある不動産なのかどうかの選別が、資産という部分から見た場合、とても大事になります。
それと、金利や物価(税金などの社会負担も含め)が上昇しても、無理のない資金計画で購入し、家計に余裕があれば、生活としての利用に問題がない限りは大丈夫。
利用という部分では、土地としては立地ですが、建物にも大きく比重がありますので、欠陥住宅などは論外ですが、維持コストや耐久性に問題がないことも大事なポイントになります。
私個人としては、地価下落すると思っており、地価はもう少し下がった方がいいかなと希望もしていますが、何の学もない浅はかな考えですから、実際にどうなるかは分かりません。
今が買い時なのかと聞かれれば、買い時ではなく、買える最終段階なのかなと。積極的な買いではなく、買うことに生活のタイミングが合い、無理のない資金計画で買えるのであればというところでしょうか。
金利が上がりそうだから、更新の時期だからというのは、きっかけとしては構いませんが、購入時期の決定要因にはならないと思います。自分たちにとって、今購入することによるプラスがあるのか、マイナスはないのか、よくお考え下さい。(必ずプラスとマイナスはあるので差し引きでしょうか)
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