不動産会社・宅地建物取引業にとって必須の資格に宅地建物取引主任者(通称:宅建)があり、その上位資格にあたるのが“不動産コンサルティング技能登録”になります。
不動産コンサルティング技能登録をするには、不動産流通近代化センターの実施する“不動産コンサルティング技能試験”に合格し、登録要件を満たす必要があります。
◇登録要件
1.
宅地建物取引主任者資格登録後、不動産に関する5年以上の実務経験を有し、登録申請時において、宅地建物取引主任者証の交付を受けていること。
2.
不動産鑑定士登録後、不動産鑑定業に関する5年以上の実務経験を有し、登録申請時において不動産鑑定士の登録が消除されていないこと。
上記までの流れを具体的な現場に例えると、一般の営業→宅地建物取引主任者→実務経験5年→不動産コンサルティング技能登録、となります。
不動産コンサルティング技能登録をしている人が、一般の不動産営業と何が違うのか。この制度が発足して15年を経過したが、いまいち普及していないため、一般の方はもちろん、プロの不動産業者や当事者の不動産コンサルティング技能登録者まで、明確な違いを分からずにいます。
明らかに分かることは、実務経験が豊富な宅地建物取引主任者であることと、業務に必要がないのにも関わらずより上位を目指す向上心がある、と言ったら誉めすぎでしょうか。
不動産流通近代化センターでは、不動産コンサルティング技能登録者の業務を、「依頼者との契約に基づき、不動産に関する専門的な知識・技能を活用し、公正かつ客観的な立場から、不動産の利用、取得、処分、管理、事業経営及び投資等について、不動産の物件・市場等の調査・分析等をもとに、依頼者が最善の選択や意思決定を行えるように企画、調整し、提案する業務」と定義しております。
コンサルタントという業種は経営に関するアドバイスをする経営コンサルタントが一番有名かと思いますが、その世界でも中小企業診断士という資格はあるものの、この資格がなければコンサルタントと名乗ってはいけないというものではなく、誰でも、私はコンサルタントです、といえばコンサルタントになります。
それと同様に、不動産コンサルタントという名称だけは、この不動産コンサルティング技能登録がなくても名乗ることはでき、世間には、そのように肩書きやキャッチコピーをつけて営業している人や会社は多いと思われます。
この不動産コンサルティング技能登録を発展普及させるのには、代理・エージェント制を不動産流通の中に整備していく必要があるのではないか。代理・エージェントとは、不動産に係る依頼者の広義の意思決定にかかる助言・提言を行う業務であり、従来の不動産営業・宅地建物取引主任者業務から離れアドバイスや手助けをする業務になる。
不動産流通という大きな枠組みの中、業務的な部分を担う宅地建物取引主任者業務(従来の不動産営業や不動産会社)と、顧客にアドバイスや助言を行う不動産コンサルティング業務を明確に分けて整備すること。不動産流通の高度化・近代化することは、消費者のためにもなることです。是非、消費者に優しい政策を目指すという福田総理の言葉が本当なら実現してもらいたいものである。
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